俺は星間国家の悪徳領主！10巻＆36話のネタバレ見どころを徹底紹介！

『俺は星間国家の悪徳領主！』第10巻とコミカライズ第36話では、物語が大きく動く重要な展開が描かれます。

リアムとロゼッタの結婚、皇位継承争いを巡る代理戦争、そして“クローン少女”3588番の登場——。

この記事では、ネタバレを含みながらも分かりやすく、それぞれの見どころを解説します。

リアムとロゼッタの結婚が中止の危機⁉

師匠・安士が後押しした結婚の決意

皇位継承争いの代理戦争で式は延期へ

クレオの裏切りと禁忌兵器の陰謀

皇帝バグラーダの計略とクレオの嫉妬

AI兵器＆リアムのクローン開発が始動

3588番（リリー）登場！悲しきクローン少女の運命

案内人と3588番の育成ドラマ

リアムに似た存在としての戦場デビュー

リアムの敗北芝居と逆転作戦

戦場での裏切りと陰謀を利用

敵艦隊を一網打尽にする策略

36話の展開：腐敗領主と現地混乱の現実

グリン男爵領の酷い実態と副官たちの怒り

リアムの判断とクラウスの奮闘

俺は星間国家の悪徳領主 10巻 36話 ネタバレ 見どころのまとめ

結婚・戦争・裏切りが絡む濃密な巻

新キャラ・3588番が今後の鍵を握る

リアムとロゼッタの結婚が中止の危機⁉

物語が大きく動く第10巻の冒頭で描かれるのが、リアムとロゼッタの結婚式に関する一連の騒動です。

婚約当初から少しずつ距離を縮めてきた二人の関係は、ようやく本格的な「結婚」という形に進展する兆しを見せていました。

読者にとっても待ちに待った晴れ舞台――のはずでしたが、事態は一転して思わぬ展開を迎えます。

最大の要因は、皇位継承を巡る代理戦争の勃発です。

これにより、リアムは自らの地位と星間国家の未来を左右する争いに巻き込まれ、結婚式は一時中止を余儀なくされます。

それでもロゼッタは、リアムを信じて彼の決断を静かに受け入れる姿勢を見せ、彼女の芯の強さと愛情が際立つ場面が印象的です。

またこの章では、師匠である安士がリアムを励ます場面も描かれており、「悪徳領主」という皮をかぶった彼の内面が、どれだけ周囲に信頼されているかがよく分かります。

単なるロマンスではなく、政治と愛情が複雑に交差する展開がこの巻の魅力です。

師匠・安士が後押しした結婚の決意

リアムの結婚への決意を後押しした存在として描かれるのが、彼の剣術の師匠であり精神的支柱でもある安士（アンジ）です。

一見すると厳格で寡黙な人物ですが、リアムに対しては実の父親のように深い情を持って接しており、時には冷静な助言、時には背中を押すような言葉をかけてきました。

本巻ではその安士が、迷いを抱くリアムに対して「覚悟を決めろ」と促す場面が印象的に描かれます。

安士は、リアムがかつての自分とは違う未来を切り開こうとしていることに気づいており、彼の成長を見守る立場でありながら、節目にはしっかりと支えになる存在です。

このシーンは、剣術だけでなく精神面でもリアムを導いてきた安士の師弟関係の厚みが伝わってくる場面となっています。

そしてリアムは、安士の言葉を胸に、ロゼッタとの未来を真剣に考え始めるのです。

結婚という人生の大きな決断を前に、誰かに背中を押されるという展開は、物語に現実味と人間味を加える演出となっており、多くの読者の共感を呼びました。

師匠としての立場を超えた安士の存在感は、この場面でひときわ際立っています。

皇位継承争いの代理戦争で式は延期へ

リアムとロゼッタの結婚式は、本人たちの意思と準備が整っていたにもかかわらず、思わぬ形で延期されることとなります。

その最大の要因は、星間帝国の内部で巻き起こる皇位継承争いです。

皇帝バグラーダが画策する権力構造の再編が動き出し、その火種はバンフィールド家にも及びます。

バグラーダが支持するクレオと、リアムの存在がぶつかる構図が生まれ、結果として二人の間に「代理戦争」という形での対立が強制されます。

この戦争により、リアムは一時的に結婚式を保留せざるを得なくなり、公私ともに大きな試練を迎えることになります。

それでも、リアムは「守るべきものがある」として、自ら前線に立つ決意を固めます。

一方で、ロゼッタもまた動揺しながらもリアムの選択を理解し、再び会える日を信じて待つ姿が健気に描かれています。

読者にとっては結婚の延期は残念な展開ですが、それが逆に二人の絆の強さと物語の深みを際立たせる結果となっているのです。

クレオの裏切りと禁忌兵器の陰謀

第10巻では、これまで友好関係にあったはずのクレオが、ついにリアムへの裏切りを明確にするという大きな転機が描かれます。

クレオは、バンフィールド家に長く依存してきた自らの立場に嫌悪感を抱き、「リアムを超える存在になる」という強い執念に駆られるようになります。

その結果、彼は皇帝バグラーダの陰謀に取り込まれ、禁忌とされる技術に手を染めることを決断します。

クレオが目をつけたのは、AI兵器の研究と、リアムの遺伝子情報を使ったクローン開発です。

それは本来なら帝国法で厳しく禁じられている行為ですが、皇帝直属の闇プロジェクトとして水面下で進められていきます。

ここに登場するのが、後に物語の鍵を握る存在となる“3588番”というクローン少女です。

クレオの動機は「勝ちたい」「認められたい」という一心でありながら、その過程で選ぶ手段はもはや正義とは言えないものになっていきます。

彼の行動は、かつての理想主義から完全に逸脱し、物語全体に暗い影を落とす存在へと変化していきます。

この章は、友情から敵対へと転じるキャラの変化を重厚に描いた重要なパートと言えるでしょう。

皇帝バグラーダの計略とクレオの嫉妬

クレオの裏切りの背景には、皇帝バグラーダの巧妙な計略が深く関わっています。

表向きは皇族の秩序を守る厳格な支配者として君臨するバグラーダですが、その実態は権力を維持するために手段を選ばない冷酷な戦略家です。

彼はリアムの急速な台頭を脅威とみなし、クレオを巧みに利用してバンフィールド家の力を削ごうと画策します。

その狡猾な戦略の一つが、「クレオの嫉妬心」を煽ることでした。

リアムと比べられることに強い劣等感を抱いていたクレオに対し、バグラーダはあえて「お前ならリアムを超えられる」という言葉を与え、自尊心をくすぐります。

その結果、クレオはバンフィールド家から精神的に離反し、自らの道を切り開こうと禁断の技術開発に手を染めることになるのです。

彼の行動は単なる野心からではなく、深い嫉妬と劣等感に根ざしており、その人間的な弱さが描かれることで、物語にリアリティが加わります。

バグラーダの思惑とクレオの感情が重なった結果が、リアムとの大きな決裂につながっていく展開は、まさに第10巻の大きな見どころのひとつです。

AI兵器＆リアムのクローン開発が始動

クレオの野心が本格的に動き出すと同時に、禁断の計画が次々と始動します。

その中でも特に衝撃的だったのが、AI兵器「ガーベラ」の運用と、リアムの遺伝子を基にしたクローン開発の描写です。

この計画は、帝国の禁忌とされている兵器開発に正面から踏み込み、倫理を無視した暴走といえるものでした。

「ガーベラ」は高性能AIを搭載した自律兵器であり、強力な火力と戦術判断力を持つ恐るべき存在です。

しかし、それを操縦する存在として選ばれたのが、リアムのクローン体である少女“3588番”でした。

彼女は人工的に生み出された存在でありながら、限りなくリアムに近い素養を持ち、戦場での潜在能力が注目されます。

しかし、3588番には明確な人格や感情が宿っており、単なる兵器として扱うことに読者としても強い葛藤を覚える展開となっています。

クローン開発の背景には、案内人の意図や皇帝の影もあり、「命を何だと思っているのか」という重いテーマが込められています。

この章は、クレオの暴走と新キャラ“3588番”の誕生という2つの軸が重なり合うことで、物語に大きな転機を与えています。

今後の展開においても、この兵器と少女の関係が深く掘り下げられていくことは間違いないでしょう。

3588番（リリー）登場！悲しきクローン少女の運命

第10巻の後半で登場する新キャラクター「3588番」は、物語の中でも非常に重いテーマを背負った存在です。

彼女はリアムの遺伝子をもとに人工的に作られたクローン兵士候補であり、多数の同型個体の中で唯一生き残った少女です。

後に“リリー”と名付けられるこの少女の存在は、戦争の非情さと生命の尊厳を強烈に問いかけるきっかけとなります。

3588番は高度な戦闘訓練を受けながらも、心には純粋な感情や疑問を抱えた繊細な存在として描かれています。

彼女の目を通して見る世界は、冷たく無慈悲な命令と、それに抗おうとする自己意識との葛藤に満ちています。

育成を担当する案内人との関係もまた、単なる命令者と被教育者ではなく、親子のような絆を思わせるドラマ性があり、読者の感情を大きく揺さぶります。

また、リリー自身が「なぜ私は生まれたのか」「本物のリアムとは違うのか」と問いかける場面では、自己存在に対する哲学的なテーマも織り込まれており、物語の深度を一気に押し上げます。

彼女の存在は今後、リアムとの邂逅や戦場での再会という形で大きな波紋を呼ぶ可能性があり、注目すべきキーパーソンとなるでしょう。

案内人と3588番の育成ドラマ

3588番（リリー）の育成には、シリーズの常連キャラでもある「案内人」が関与していることが明かされます。

案内人といえば、これまではリアムの背後で暗躍し、時に助言し、時に混乱をもたらす存在として描かれてきました。

しかし本巻では、3588番の育成担当者として“教育者”的な側面が強調され、新たな一面を見せています。

案内人は彼女を単なる兵器として扱うのではなく、自我や感情、思考力を育てようとします。

「なぜ戦うのか」「お前は何者なのか」といった問いを繰り返し投げかけ、3588番に“個”としての価値観を芽生えさせていくのです。

この教育は、戦術訓練とは異なり、心を育てることに重きを置いており、物語全体に温かみと切なさを与える要素になっています。

一方で、案内人の本心は最後まで明かされていないため、読者の中には「彼の目的は何なのか？」と疑念を抱く声もあります。

それでも、リリーが成長していく様子を見守る姿勢からは、道具ではなく“命”として彼女を見ている誠実さが感じられるのです。

この育成ドラマは、3588番の“ただのクローン兵器”ではない存在価値を示し、今後リアムや物語本筋にどう関わっていくのか、大きな期待を抱かせます。

リアムに似た存在としての戦場デビュー

3588番こと“リリー”は、リアムのクローンとして開発された少女であり、その運命に抗うこともできず、戦場へと送り出されることになります。

その姿は、まるでリアムの“影”のようであり、容姿や戦い方、判断力までもが本物に酷似していることから、味方も敵も混乱をきたす事態に。

しかし、リリーには明確な個性と心があり、戦いの中で「私はリアムではない」と葛藤しながら、自分だけの存在価値を模索していきます。

初陣では、ガーベラというAI兵器に搭乗し、敵戦力に対して驚異的な戦果を上げますが、それが周囲に与える印象は複雑です。

「リアムと同等の力を持つ存在が出てきた」という衝撃と同時に、“命を模倣すること”への倫理的問題が浮き彫りになります。

リリー自身もまた、その視線を敏感に感じ取りながら、戦士としての道を歩まされるのです。

特に印象的なのは、戦闘後にリリーが問いかける一言——「私が勝っても、誰も喜ばないのはなぜ？」というセリフです。

この瞬間、彼女が単なる兵器ではなく、“人間”としての心を持っていることが強く印象づけられます。

リアムと似て非なる存在として、リリーの成長と葛藤は今後の展開でも大きなテーマとなっていくでしょう。

リアムの敗北芝居と逆転作戦

第10巻のクライマックスで展開されるのが、リアムによる“敗北芝居”からの逆転劇です。

一見すると劣勢に見える戦局の中で、彼は自ら不利な状況を演出し、敵の油断を誘う大胆な戦術をとります。

これはただのハッタリではなく、綿密な情報操作と同盟軍の動き、そしてテオドルの裏切りさえも計算に入れた、極めて高度な戦略です。

リアムはあえて味方の一部を撤退させ、敵に“勝利を確信させる空白”を作り出します。

その間に主力艦隊を伏せ、敵が最も脆くなる瞬間を狙って反転攻勢に出るという、まさに一世一代の大勝負です。

この作戦によって、敵の戦力は壊滅的な打撃を受け、バンフィールド側が一気に優勢へと転じることになります。

読者にとっては「本当に負けるのか？」という不安と、「やっぱりリアムは一枚上手だった！」という爽快感が同時に訪れる、シリーズ屈指のカタルシスシーンです。

リアムの知略と、彼を信じて動いた部下たちの絆が、戦場を越えた感動的な勝利を生み出しました。

そして戦後、ようやく彼とロゼッタの結婚式が現実のものとなる展開へと繋がります。

戦場での裏切りと陰謀を利用

リアムの逆転作戦を成功に導いた要素のひとつが、戦場で起きた裏切りと敵陣営内部の陰謀を逆手に取った点です。

通常であれば味方に背かれることは大きな痛手となりますが、リアムはその状況をあらかじめ想定し、むしろ戦略の一部として利用していたのです。

特に、テオドルの裏切りによって混乱が広がる中で、敵の指揮系統が乱れた瞬間を見逃さず、徹底的に突く判断力が光ります。

また、皇帝バグラーダの画策によって生じた内部対立も、リアムにとっては「分断された敵」という絶好の標的でした。

情報のリークや、クレオとの接触もすべて計算に入れたうえでの戦術は、まさに“悪徳領主”の名にふさわしいしたたかさを感じさせます。

戦場という極限状態の中で、敵すらも“利用価値のある駒”と見なす冷徹さが、リアムの非凡さを際立たせています。

そして読者が驚かされるのは、リアムがこの裏切り劇を単なる憎しみで返すのではなく、「政治的にも有利な勝利」へと昇華させていく点です。

この展開は、単なるバトルでは終わらない戦略

敵艦隊を一網打尽にする策略

リアムの戦術は、ただの奇襲ではなく、緻密な布石を重ねた“罠”として描かれます。

彼はあらかじめ敵艦隊の動きを読み切り、撤退した味方部隊を使ってあえて空白地帯を作り出し、敵に「押し切れる」と思わせる錯覚を与えました。

その結果、敵は士気を高めて一気に攻め込むものの、そこに待っていたのは伏せられた主力艦隊による包囲でした。

この作戦は、いわゆる「逆包囲戦法」に近く、敵の最大の攻勢を、最大の弱点に変えるという戦略の妙が詰まっています。

リアムは部下たちの配置や演出にまで細かく指示を出しており、全体のオーケストラを指揮する“指揮官の中の指揮官”としての姿を見せました。

この包囲網によって、敵の指揮艦は次々と撃沈され、混乱に陥った艦隊は為す術なく崩壊していきます。

また、この勝利の中でリアムが語った「これは正義ではない。ただの勝ち方だ」というセリフが象徴的です。

彼の戦い方は決して理想主義ではなく、勝つために何を捨てるかという現実的な選択の上に成り立っています。

この冷徹さこそが、「悪徳領主」としてのリアムの魅力であり、読者に強い印象を与える要因となっています。

ドラマの面白さを最大限に引き出した名場面といえるでしょう。

36話の展開：腐敗領主と現地混乱の現実

コミカライズ第36話では、戦場とは異なる角度から“領地運営”という現実に焦点が当てられます。

舞台は惑星シャルロー。リアムが支配下に置いたこの地では、グリン男爵による長年の腐敗と放置が明らかになっていきます。

住民たちは疲弊し、補給網は崩壊寸前。行政すら機能していない混乱状態に、リアムの副官たちも憤りを隠せません。

特にティアやマリーの怒りは印象的で、軍人としてだけでなく、一人の人間として「このままではいけない」という強い意志を見せます。

リアムも状況を視察した上で、この地の再生に本格的に取り組む姿勢を打ち出します。

それは「支配者としての責任」を自覚するターニングポイントとも言える瞬間です。

またこの話数では、現地に残っていたクラウスがキーパーソンとなります。

彼の忠誠と働きぶりは、腐敗した領主たちとは対照的で、「現場を動かす人物の重要性」がリアルに描かれています。

戦場では勝てても、領地では簡単に勝てない——この対比が、36話の最大のメッセージといえるでしょう。

グリン男爵領の酷い実態と副官たちの怒り

36話では、グリン男爵が治めていた領地の荒廃ぶりが、リアルかつ衝撃的に描かれています。

住民は食糧不足に苦しみ、行政機関はほぼ形骸化、インフラも放置されたままという惨状。

「貴族の私腹を肥やすために民が犠牲になっている」という構図が、作中でも異例の重苦しさをもって表現されています。

これに対し、リアムの副官であるティア、マリー、クラウスらの反応が非常に印象的です。

とくにティアは「これが“領主”のやることか」と憤慨し、軍人としてではなく一人の人間として怒りを露わにします。

マリーもまた、策略家としての冷静さを失い、「見殺しにするなら意味がない」と言い切るほどの感情を見せました。

これらの描写は、副官たちが単なる従者ではなく、“リアムの理想”を支える存在であることを物語っています。

彼らの怒りは、リアムの行動にも影響を与え、腐敗の一掃と領地改革へと物語を大きく動かしていく契機となるのです。

リアムの判断とクラウスの奮闘

腐敗しきったグリン男爵領の実態を目の当たりにしたリアムは、即座に対処すべきと判断します。

軍事的な勝利とは異なり、政治と民政に関する課題は一筋縄ではいきません。

それでもリアムは、支配者としての責任から逃げることなく、自ら先頭に立って復興の指揮を執る姿勢を示します。

この中で重要な役割を果たすのが、副官クラウスです。

彼は現地に常駐しており、過酷な環境でも諦めず、住民との信頼関係を築き続けてきた数少ない人物でした。

クラウスの地道な努力は、混乱の中でも人々が暴動に走らなかった要因のひとつであり、まさに“影の功労者”と言える存在です。

リアムはクラウスの報告を的確に受け止め、彼の奮闘に感謝を示すとともに、今後の領地経営にも引き続き関与させる決断を下します。

この場面は、上下関係を超えた“信頼”と“絆”が強調されており、リアムがただの領主ではなく、真の“統治者”へと変わり始めていることが描かれています。

地味ながらも深みのある36話の見どころは、まさにこの「判断と人間関係」の積み重ねにあります。

俺は星間国家の悪徳領主 10巻 36話 ネタバレ 見どころのまとめ

『俺は星間国家の悪徳領主！』第10巻と第36話では、戦場と民政、それぞれの“統治者の資質”が問われる重要なエピソードが展開されました。

リアムの敗北芝居による大逆転、ロゼッタとの結婚への決意、そして新キャラクター「3588番（リリー）」の登場が物語をさらに加速させています。

一方で、腐敗したグリン男爵領の現実と、それに立ち向かう副官たちの怒りや奮闘は、“領主とは何か”を問う静かな問いかけとして読者に響きます。

クレオの裏切りと禁忌兵器開発による新たな火種、皇帝バグラーダの策謀も交差し、シリーズ全体が次のフェーズへと突入していく気配が濃厚に描かれていました。

リオン（リアム）という主人公の多面性——戦略家としての冷徹さ、支配者としての責任感、人間としての成長——が巧みに表現されています。

そして、「勘違い系悪徳領主」の裏にある本質的な正義と信念こそが、読者を惹きつけ続ける最大の魅力と言えるでしょう。

今後の展開では、3588番との再会やクレオとの決着、さらに深まる星間国家の権力構図が見どころになっていきそうです。

ますます目が離せない展開が続く『俺は星間国家の悪徳領主！』——ぜひ、続刊もお楽しみに！